世田谷区の住宅市場動向レポート(2025年1月)


東京都世田谷区は、都心へのアクセスの良さと落ち着いた住環境を兼ね備えた人気エリアです。ファミリー層から単身者まで幅広いニーズがあり、住宅市場の動向も多様な特徴を見せています。以下では、マンション、戸建て、土地という3つの観点から、2025年1月時点の成約データを基に市場の傾向を分析します。


1. マンション市場の特徴

世田谷区のマンション市場は、間取りごとに価格帯や築年数に大きな差が見られます。特に、三軒茶屋、二子玉川、成城、下北沢といったエリアは根強い人気があり、価格の高騰が続いています。

単身用

  • 成約平均価格:2,310万円
  • 成約平均専有面積:27.62㎡
  • 平均築年数:1989年
  • 特徴:三軒茶屋や下北沢エリアでは、単身者向けのコンパクトな物件が多く、利便性を重視した需要が継続。

1LDK・1SLDK

  • 成約平均価格:5,020万円
  • 成約平均専有面積:50.15㎡
  • 平均築年数:1993年
  • 特徴:二子玉川エリアでは、利便性と自然環境を兼ね備えた物件が人気。DINKS層からの引き合いが多い。

2LDK・2SLDK

  • 成約平均価格:7,530万円
  • 成約平均専有面積:69.79㎡
  • 平均築年数:1999年
  • 特徴:成城や用賀では広めの間取りが求められ、ファミリー層の購入が多い。

3LDK・3SLDK

  • 成約平均価格:9,030万円
  • 成約平均専有面積:82.05㎡
  • 平均築年数:2002年
  • 特徴:閑静な住宅街の多い成城や桜新町エリアでは、3LDK以上のマンションが堅調な需要を維持。

4LDK以上

  • 成約平均価格:9,800万円~1億8,000万円
  • 成約平均専有面積:102.32㎡
  • 平均築年数:1997年
  • 特徴:成城や岡本、深沢エリアの高級住宅地では、広い専有面積を持つ高額マンションも一定の取引が見られる。特に成城は世田谷区内でも高額取引が行われるエリアであり、資産価値の維持が期待される。

2. 戸建て市場の特性

世田谷区の戸建て市場は、土地の広さに対する価格の高さが際立つ特徴を持っています。

成約物件平均値

  • 価格:9,980万円
  • 土地面積:100.72㎡
  • 建物面積:106.59㎡
  • 平均築年数:2008年
  • 特徴
    • 成城、岡本、深沢エリアでは、高級住宅地としての価値が根強く、特に100㎡以上の広めの敷地が好まれる。
    • 経堂、千歳烏山は、比較的手ごろな価格帯の戸建ても多く、都心勤務のファミリー層からの関心が高い。

3. 土地市場の傾向

世田谷区の土地市場は、都内でも比較的広い敷地が確保される傾向がありながらも、高単価での取引が行われています。

取引物件平均値

  • 価格:1億6,020万円
  • 土地面積:166.12㎡
  • 平均坪単価:318.2万円/坪
  • 特徴
    • 成城・二子玉川・桜新町では、まとまった広さの土地が多く、高額な取引が継続。
    • 駒沢・池尻大橋エリアでは、都心に近い利便性から狭小地でも高単価取引が目立つ。

まとめ

世田谷区の住宅市場は、マンション・戸建て・土地のいずれの分野においても、都内の中でも比較的高水準の価格帯を維持しています。特にファミリー層向けの需要が根強く、築年数が経過した物件でも一定の取引が継続されています。

世田谷というと比較的戸建てが多いイメージもありますが、マンションについてもシェアが40%を超えているというデータもあり、マンションと戸建てがバランスよく存在しています。

ただしタワーマンションは少な目であり、二子玉川駅や三軒茶屋駅付近に集中して建設されているという状況です。

閑静な住宅街が多いということもあって、周辺環境における商業施設の数は都心に比べて控えめではあるものの、逆に環境的な静けさに魅力を感じる層にとっては選択肢も豊富で魅力的なエリアであると言えるでしょう。

全体的に見ると

  • 三軒茶屋・下北沢は若年層の単身者やDINKS向けの需要が強い
  • 二子玉川・成城はファミリー層や富裕層向けの高級住宅が安定した取引を見せている
  • 駒沢・池尻大橋はコンパクトな土地でも高額取引が行われるエリア

といった特徴があり、今後の市場動向としては、引き続きファミリー層向けの物件の人気が継続しつつ、都心回帰の動きがどの程度進むかが影響を与える可能性があります。


世田谷区でお得な物件を探すには?

お得な物件を探すポイント

  1. 築年数の幅を広げる
    • 築浅物件にこだわらず、多少築古であったとしてもリノベーション済み物件を視野に入れることでお得な物件にたどり着くことがあります。
  2. エリアごとの特性を理解する
    • 成城、二子玉川は高額ですが、経堂や千歳烏山では比較的リーズナブルな物件もありますのでそちらも考慮に入れます。
  3. 再開発が進むエリアを狙う
    • 桜新町、用賀などでは今後の地価上昇が期待されます。一つの起爆剤になっているのが「Green UNDER GROUND」という東急田園都市線の5つの地下駅におけるリニューアルプロジェクトになります。渋谷駅の隣駅から続く「池尻大橋」「三軒茶屋」「駒沢大学」「桜新町」「用賀」の5駅を対象に、順次リニューアルを進めています。
  4. 駅距離と価格のバランスを考える
    • 駅徒歩10分以上の物件は価格が抑えられることが多いので狙い目と言えるでしょう。

世田谷区は、エリアによって価格帯や利便性が異なるため、自分のライフスタイルや将来の資産価値を考慮した上で物件を選ぶことが重要です。

お悩みのことや、物件探しに迷われている際はぜひお気軽にLINEまたはメールフォームにてお問い合わせください!

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